2025年4月25日金曜日

デルタのまちアイルトン|Isleton, California

サクラメント川沿いのまちアイルトン

~ウォータータワーのあるまち~

サクラメント・リバー沿いにアイルトンという小さな町がある。そこを訪れたのは、クリスマスの朝だった。まちの中心を表すようにそびえているウォータータワー(給水塔|Water Tower)が出迎えてくれた。

アイルトンは、19世紀に中国人移民が開拓し、多くの日系人も住んでいた場所で、アスパラガスの産地でもあった。いまや、この町を含めたデルタ地域一帯が、国立遺産地域(Sacramento-San Joaquin Delta National Heritage Areaに指定され、その歴史的な価値が認められている。

休日のひと気のないまちの歴史的なメイン・ストリート(2番街)を歩くと、かつて中国人や日系人が暮らしていたころの様子がなんとなく伝わってくる。

開店したばかりの町のコーヒーショップに立ち寄った。小さな店内は、注文するカウンターと、その反対側には地元のアーティストの作品らしいものが並んだ棚とがあった。その一角に置かれていた『デルタ・ライフ』誌を手に取ると、この地域に縁のある興味深い人物たちのことが紹介されていた。

まず目を引いたのは、ジョージ・シマ(牛嶋謹二|うしじま・きんじ)という、私の出身地である久留米生まれの人の話だった。彼はもう約100年以上前の人であるが、ストックトンに近いデルタに開拓したジャガイモ農場で大成功をおさめ、アメリカでも「ポテト・キング」と呼ばれ、デルタ地域での農業の発展やまちづくりに大きく貢献した人物だった。

ただ、成功をおさめながらも残念なことに、アジア人の土地所有に対する法律の制定で、農場は手放すことになった。いまでは、その農場のあった場所は、ジョージ・シマに因んで「シマ・トラクト」(Shima Tract)という地名で呼ばれている。

もう一人は、ヨコトビさんという日系人女性の話だった。彼女は近年アイルトンに移り住み、この町で様々な活動を行っている。彼女の取り組みは、町の活性化と文化の保存に貢献しており、それは、この町や地域の人々にとって「新しい風」になっているように感じた。 

アイルトンというまち、そしてデルタという地域は、また訪れたい場所の一つになった。


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