2022年10月5日水曜日

切り倒されたデイビスのガンジー像|Vandalized Gandhi Statue in Davis, California

 デイビスという町にあるセントラルパークを歩いていた時、マハトマ・ガンジーの像があるのが目にとまった。それは、台座の上で、杖を片手に歩いている姿だった。市によって、2016年に設置されたものであるとのこと。

はじめて、この像を見た時から、「なぜこの町にガンジー像が」という疑問もあったが、その疑問は未解決のままたった。碑文によると、この町のインディアン・アメリカン協会とインド政府が寄贈主になっている。このあたりには、インド系の人々がおおいのだろうとぐらい考えていた。


デイビスは、サンフランシスコとサクラメントの間の80号線が通る、UCデービスのある学園都市で、セントラルバレーにおける農業研究の中心地ともいえる。

ガンジー(1869年10月2日~1948年1月30日[暗殺])は、インドの宗教家であり政治指導者で、「非暴力・不服従」を提唱して、世界的な人権運動に貢献し、「インド独立の父」とも言われている。

そのガンジー像が、去年(2021年)の1月に何者かによって破壊されたことを知った。

一昨年の夏くらいだったか、これまで英雄視されてきた人たちの銅像が世界中で公共物破壊(vandalism)の対象とされた時期があった。

たいがいは、その人物が活躍した時代やこれまでの間に考えられてきたことが、時代の流れと価値観の変化にともなって、「実は、こんな悪いこともした人だった」とか、「〇〇主義者」だったとか、新しい烙印を押されてのことだったように受け止めている。

この事件もその流れなのかはわからない。ともかく、平和・非暴力(アヒンサー)の象徴であるとされるこの人物の像を、非平和的・暴力的に破壊する人の気が知れないものだ。

破壊された年の夏、市は新しい銅像の設置を決めたそうだが、その後、どうなったかは定かではない。

***

2022年10月4日火曜日

姉妹都市の証し|Evidence of Sister Cities

先日、バレーホ(Vallejo, California)の街を訪れたときに、最後にフェリーターミナルのあたりを歩いていると、一風変わった形をした日時計があった。

明石市が贈った日時計

碑文を読むと、明石市がこのバレーホ市に姉妹都市20周年を記念して、1988年10月9日に贈ったものである。文中には、明石が東経135度線上にある町であることも記されている。この町との時差を示す表も載せられていて、日時計が贈られたわけがわかる。

姉妹都市を記念する塔

世界中の他の町とも姉妹都市を結んでいることを示す塔もその近くにあった。


ところで、バークレーのマリーナの近くには、今は閉鎖されている桟橋があるが、その入り口付近にも「日時計」がある。その碑文を読むと、こちらは、堺市から贈られたものらしい。

バークレーマリーナにある日時計


たった2つの事例から判断するには無理があるが、日本人は姉妹血縁の証しとして、日時計を贈るのが多いのだろうか、とも思った。

このほか、リッチモンドのマリーナ・ベイ地区には、島田市との縁を記念する「シマダ・フレンドシップ公園」がある。

また、サンフランシスコのマーケット通りには、サンフランシスコと姉妹都市の世界各地の都市名と、その都市のある方向とそこまでの距離がわかるような標識塔があった。



ちなみに、私の出身の久留米は、カリフォルニアでは、モデストと姉妹都市の関係にある。

***




バーバリー・コースト・トレイル|Barbary Coast Trail in San Francisco

バーバリー・コースト|サンフランシスコ

 「バーバリー・コースト」(Barbary Coast)という名前を初めて聞いた時、アフリカのあの「象牙海岸」を連想してしまった。当たらずとも遠からじで、かつてアフリカ北部に存在したバルバル人の住む国の海岸を「バルバリア海岸」といったが、このサンフランシスコにある海岸の名称は、それにちなむものであるらしい。

今でいえば、サンフランシスコの金融街、チャイナタウン、ノースビーチ地区などを、このトレイルは通過して、フィッシャーマンズワーフやハイドストリート桟橋あたりまで続く。

1949年のゴールドラッシュで、急に繁栄したこの町は、それまでの寒村から一変して、ギャンブルや売春など、さまざまな欲望がうずまく街になった。これは、さだまさしさんが「上海物語」という曲で歌いあげたころの上海の風景にも通じるものがあると思った。

こうして繁栄しつつあったこの町のようすは、1906年の大地震でいったん終わりを告げ、その後は方向性が変わったようである。建物はことごとく破壊され、その後に新しい街づくりが行わて、今に続いている。またこのあたりは、新しい文化の生まれたところともされている。

さて、今の港のある海岸線は、フェリービルを中心にきれいな曲線を描くが、この3.8マイル長のコースト・トレイルは街中を通る。フェリービルのあるあたりには、ゴールドラッシュのせいで、見捨てられた船がいくつかそのまま埋め立てられている場所もある。

いくら年中涼しいといわれるサンフランシスコの町でも、3.8マイルをいっぺんに歩くのは大変だったが、何年か前に、これをやってみた。現地で、地図を手に入れてから、と出かけたが、売り場はなく、予め調べておいた情報だけをたよりにまわってみた。

出発地点の造幣局(San Francisco Mint)と終着地点(ハイドストリートのケーブルカー終点付近)には「バーバリー・コースト・トレイル」と銘打った銘板が歩道に埋め込まれていて、その由来が語られている。


このトレイルは20か所の歴史的な場所を通過するが、途中の曲がり角や要所には、方向を示すマーカーが埋め込まれている。

帰り途は、(実際には乗っていないが)ハイドストリートからパウエルストリートまでケーブルカーで出発点まで戻れるようにコースが組まれている気の利いた歴史トレイルである。

(編集中…)


【資料】銘板より

Barbary Coast Trail|バーバリー・コースト・トレイル(翻訳予定

On May 12, 1848 Samuel Brannan rode through the streets of San Francisco waving a bottle of gold and yelling, "Gold! Gold! Gold from the American River!"  Struck with gold fever, almost every resident headed for the foothills, beginning the greatest migration in American history, the world famous Gold Rush.  In 1849 settlers and immigrants from around the world descended on the shores of Yerba Buena Cove.  Within a year San Francisco had been transformed from a pastoral village into a bustling port city.

To fully appreciate San Francisco's role as magnet of the West, it's helpful to journey back in time when daring exploits and earthshaking events forged a city on sand dunes.  The Barbary Coast Trail is a 3.8-mile walk and 20-minute cable car ride marked by a series of bronze medallions and arrows.  From the Gold Rush to the Earthquake and Fire of 1906 to the present, the trail traces the city's history and honors those individuals whose courage and creativity shaped San Francisco into a culturally rich and uniquely dynamic metropolis.

The southern end of the trail begins at the Old U.S. Mint at Fifth and Mission Streets and extends to Aquatic Park near Fisherman's Wharf.  Each end of the trail is connected by the Hyde-Powell cable car line.  There is also a six-block loop on Nob Hill and a satellite site at Mission Dolores.

The Barbary Coast Trail connects twenty historic sites, including the original shoreline of Yerba Buena Cove, the birthplace of the Gold Rush, Jackson Square Historic District, the Pony Express, the oldest cathedral west of the Rockies, the first Asian neighborhood in America, the largest collection of historic ships in the U.S., and several local history museums.

Down Gold Rush-era streets and Chinatown alleys, past Bonanza King mansions and Barbary Coast saloons, the trail follows the streets of old San Francisco to a city built on golden dreams, the City by the Bay . . .

The Barbary Coast Trail is a project of the San Francisco Historical Society

 


沿道の歴史的な場所

① サンフランシスコ造幣局|San Francisco Mint
② マーケット通り|Market Street
③ ユニオン広場|Union Square
④ メイドン・レーン|Maiden Lane(旧歓楽街)
⑤ ドラゴン・ゲート|The Dragon Gate(チャイナタウン入口の門)
⑥ ウェイヴァリー・プレイス|Waverly Place
⑦ 天后古廟|Tin How Temple
⑧ 中華電話交換局|Chinese Telephone Exchange
⑨ ポーツマス広場|Portsmouth Square
⑩ ベリ・ビルディング|Belli Building
⑪ ホタリング・ビルディング|Hotaling Building
⑫ ベラ・ユニオン|Bella Union
⑬ ヴェスヴィオ・カフェ|Vesuvio Cafe
⑭ シティ・ライト書店|City Lights Bookstore
⑮ ワシントン広場|Washington Square
⑯ コイトタワー|Coit Tower
⑰ フィッシャーマンズ・ワーフ|Fisherman's Wharf
⑱ ハイドストリート桟橋|Hyde Street Pier(古いフェリー桟橋|国立公園)
⑲ ブエナビスタ・カフェ|Buena Vista Cafe
⑳ ケーブルカー|San Francisco cable car system

㉑ ウェルズ・ファーゴ歴史博物館|Wells Fargo History Museum

題材にした映画:

Flame of Barbary Coast(1945)